旧甲州街道最大の難所・笹子峠に残る、昭和初期の道路トンネル。
大月市笹子町と甲州市側を結ぶ「笹子隧道」は、1938年(昭和13年)に完成した道路用トンネルです。
かつて交通の難所として知られた笹子峠を越えるために造られ、昭和33年に新しいトンネルが完成するまで、主要な交通路として使われていました。
今も残る重厚な坑門と装飾は、昭和初期の道路建築ならでは。
旧甲州街道の歴史と、近代交通の発展を感じられる貴重な場所です。

緑に囲まれた笹子隧道
笹子隧道の見どころ
① 昭和初期ならではの美しい坑門
入口の両脇には2本並びの柱形装飾があり、上部にも建築的な装飾が施されています。単なる道路トンネルではなく、意匠にもこだわった構造が特徴です。
② 旧甲州街道の難所を支えた交通遺産
笹子峠は、江戸時代から甲州街道随一の難所として知られていました。笹子隧道の完成によって峠越えの交通は大きく改善されました。
③ 国登録有形文化財
県内交通の近代化を伝える貴重な施設として、国の登録有形文化財に登録されています。
④ 新緑・紅葉の景観
山の中にある隧道のため、新緑や紅葉の季節は特に美しく、重厚な坑門と自然が調和した景色を楽しめます。
笹子隧道 DATA
完成:1938年(昭和13年)
構造:鉄筋コンクリート造
延長:239m
所在地:山梨県大月市笹子町黒野田~甲州市日影
文化財:国登録有形文化財
登録年月日:1997年12月12日
所有者:山梨県
紅葉に包まれる笹子隧道
笹子峠周辺は、秋になると木々が黄色や赤に色づきます。
重厚なトンネルの坑門と紅葉がつくる景観は、この場所ならではの魅力です。

秋の笹子隧道
国登録有形文化財として
笹子隧道は、県内交通の近代化を伝える施設として国の登録有形文化財に登録されています。
単なる古いトンネルではなく、昭和初期の道路建設技術とデザインを今に伝える貴重な土木遺産です。

笹子隧道の文化財説明板
旧甲州街道・笹子峠を歩く
笹子隧道周辺には、旧甲州街道の面影が残っています。
かつて江戸と甲斐を行き交った旅人たちは、険しい笹子峠を歩いて越えていました。
現在も旧道を歩けば、交通の難所だった当時の雰囲気を感じることができます。

笹子峠周辺の旧甲州街道
坑門のデザインをじっくり見てみよう
笹子隧道で特に注目したいのが、トンネル入口のデザインです。
石を思わせるアーチ部分、両脇の柱形装飾、上部の持送り状の装飾など、道路施設でありながら建築物のような意匠が施されています。

坑門上部の装飾にも注目
「矢立のスギ」とあわせて巡ろう
笹子峠を歩くなら、近くにある「矢立のスギ」もぜひ訪れてみてください。
樹齢千年を超えるといわれる巨木で、かつて武士たちが出陣の際に矢を射立て、戦勝を祈願したことが名前の由来と伝えられています。
旧甲州街道を歩きながら、笹子隧道と矢立のスギを一緒に巡ると、笹子峠の歴史をより深く楽しめます。
笹子峠を歩くハイキング
JR笹子駅を起点に、黒野田宿、矢立のスギ、笹子隧道などを巡る旧甲州街道の散策も楽しめます。
旧甲州街道・笹子峠散策の一例
笹子駅
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黒野田宿
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明治天皇ゆかりの碑
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矢立のスギ
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笹子隧道
お出かけ前にご確認ください
笹子峠周辺は山間部です。
道路・遊歩道は、落石・積雪・工事・大雨などによって通行規制が行われる場合があります。
特に冬季は道路が閉鎖されることがありますので、お出かけ前に必ず最新の道路情報をご確認ください。
県道212号日影笹子線は冬季閉鎖が実施される道路です。
車で訪れる場合も、最新の道路規制情報を確認してからお出かけください。
所在地
笹子隧道
山梨県大月市笹子町黒野田~甲州市日影
県道212号 日影笹子線
山間部のため、天候が急変することがあります。
徒歩の場合は歩きやすい靴・飲み物などを用意し、時間に余裕を持って行動してください。
旧甲州街道の歴史と、昭和初期の道路建築が出会う「笹子隧道」。
矢立のスギや笹子峠の散策とあわせて、ゆっくり歩いてみませんか。
